抽象的思考と具体的思考で子供の勉強意欲を出させる方法について、前回の記事までで国語、数学、英語の3科目が終わりましたので、今回は理科について述べていこうと思います。
理科は大きく分けて物理、化学、生物とあります。
これらの科目で学べる抽象的な思考は
⚫物事の原理を考える力を養う
⚫物事を想定する力を養う
の2点になります。
ひとつずつ解説していきます。
一つ目は物事の原理を考える力を養うことについてです。
物理、化学、生物は分野は違えど、身の回りの出来事や、あるものを構成している物質がどのようなものから成り立っているかを学ぶ勉強になります。
物事の原理という抽象的な思考を具体的な思考にしたものが力学であったり、化学式であったりします。
物理の時間で光の波長の長さなどを学んだことで、虹はなぜ七色に見えるかといった原理を知ることもできました。
具体的な単元である光の波長についてを、将来自分の日常生活で役立つことがあるかと言われると、正直、機会がある人はそうはいないのかなと思います。
しかしここで重要なのは、虹がなぜ七色に見えるのかという原理を学ぶことに頭を使うことです。
物理、化学、生物は身の回りの出来事の「なぜ」という部分を学ぶ単元でもあります。
2点目の物事を想定する力についてです。
例えば、物理の力学であれば、物にどのような力がかかっているか、力のつりあいがどうなっており、どのような動きになるのか。
そういったものを数式に表して理解していきます。
そうすることで、今後どのような動きになっていくのかを想定することができます。
化学も一緒です。
自分が取り扱っている化学物質を、どのように扱うと安全で、どのように扱うと危険なのか、どのような反応が出るか
そういったことをあらかじめ想定して動かなければ、下手したらケガします。
僕が高校生の時にあった化学の実験で、塩酸が数滴床に落ちるという出来事がありました。
そうすると、そこでじわーっという音が鳴って床の塗装がみるみるうちに溶けてしまいました。
今取り扱っているものが、もしこうなったらこういうことが起きる。
だから、あらかじめ対策を打っておかなければ危険である。
そういった物事の想定やあらかじめ対策を立てて危機回避をするということにも役立ちます。
訓練をするために理科の授業はとても役に立ちますので、頑張って受けてみましょう。